ペルノリカールジャパン様とのコラボ企画第二回目。
日本自然保護協会様との連携企画として開催された。
杉やナラといった日本の里山にあふれる未活用の樹々を
酒につけるとどうなるか。

酒に漬けるアイディアの発端は、
新潟の松之山温泉へ行った際、
地域の人々が木の実や枝を漬けた焼酎を
振舞ってくださった時だ。
現地には驚くほど多様な「漬け焼酎」があった。
自分でやってみて感じたことだが、これは味の追求ではなくて、
毎年訪れる長く暗い冬を精神的に越えるための営みとして、
酒に漬ける楽しみ、飲んだ時の微細な味の差異に反応する感覚訓練、
そういったのが鬱屈する冬のなかで人らしさを保つために
ある程度役に立つから
生まれた習慣なんではないだろうか。

現代の感覚からするとこの推論は少々分かりにくい。
日常を取り巻くソーシャルイシューは大きく変わった。
それでも森林の持続的利活用が社会にとって不可欠であることは
永遠に変わらない真理だと思う。